にじいろ通信Vol.27「消毒・手洗いについて」

ごあいさつ

だんだんと肌寒い日から薄着でも心地よい陽気の日が増えてきましたね。今回のにじいろ通信は、西部消防署の池上が感染症予防に重要な消毒や手洗いについてお話したいと思います。

消毒

空気感染、飛沫感染、接触感染、経口感染…ウイルスや細菌は様々な経路から、私たちの口や鼻、のど（気道の粘膜）に入り込んで体の中に進入してきます。

感染者がウイルスが付着した手でさわったドアノブ、手すり、つり革をさわることにより、感染していない人の手にもウイルスが付着し、その手で目・鼻・口をさわることで感染します。

そこで、感染しない、感染を拡大させないためにも身の回りの物の消毒はとても大切です！

エタノール

毒性が低く、微生物のたんぱく質を変性凝固させることで殺菌します。

多くのウイルスに効果がありますが、芽胞という一部の細菌には効きません。

注意点

• 引火性がある。
• 大量に噴霧した際、目や呼吸器の粘膜へ刺激がある。
• 洗浄をしっかり行わないで使用すると、たんぱく質が凝固し汚れが落ちにくくなる。
  （必ず汚れを落としてからエタノールを使用してください。）

使用方法

• 希釈等はしないでそのまま使用。
• 手指の消毒、手で触れるところの消毒に適している。

次亜塩素酸ナトリウム

強い殺菌性がある。

ウイルス汚染に対しての消毒に有効。

注意点

• 手指の消毒には向いていない。
• 刺激臭があり、目や口の粘膜への刺激がある。
• 金属腐食性が強い。（さびやすくなってしまうので、金属部分に使用した場合は消毒後に水拭きする。）
• 直射日光で急速に分解されてしまうため、蓋付きの遮光性容器に入れるか、直射日光のあたらない所に置く。（浸漬時にも遮光する。）
• 脱色する。（漂白される。）
• 必ず希釈して使用する。

使用方法

1. 市販の次亜塩素酸ナトリウム（原液濃度が5～6パーセント）と洗浄した空ペットボトル（500ml）を用意する。
2. 【0.05パーセント希釈次亜塩素酸水作成方法】
   ペットボトルのキャップ1杯の次亜塩素酸＋500mlの水⇒0.05パーセント希釈次亜塩素酸水
   手で触れる部分の消毒（ドアノブ、テーブル、トイレの便座等）が対象です。
   【0.1パーセント希釈次亜塩素酸水作成方法】
   ペットボトルのキャップ2杯の次亜塩素酸＋500mlの水⇒0.1パーセント希釈次亜塩素酸水
   感染している疑いがある人が使用したトイレの消毒等が対象です。

手洗い

消毒と同じく、感染者がウイルスが付着した手でさわったドアノブ、手すり、つり革をさわることにより、感染していない人の手にもウイルスが付着してしまいます。

感染しない、感染を拡大させないためにも手の正しい洗い方を知りましょう！

厚生労働省.手洗い.https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf(参照2020年5月18日)