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更新日2022年8月1日

 

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にじいろ通信Vol.54「乳児の心肺蘇生法」

本日のテーマは「乳児の心肺蘇生法について」

茨城県との県境、富勢分署に勤務する椎名です。

今回は「乳児の心肺蘇生法」についてお話します。

お子さんをみているご両親、先生方、地域ボランティアの方、

日々小さな命を守るのは、大変なことと思います。

ひと時も目を離せない、寝ている時でも気にかけていないといけない、

心肺蘇生法をやらなければいけない場面が無いことが一番です。

しかし、こどもの異常は大人と違って早期発見しやすく、正しく救命処置を行えば

助かる可能性も高まります。

ぜひ、知識として覚えておいていただければと思います。

心肺蘇生法(乳児と成人で4つの違い)

  1. 反応の確認方法:1歳未満の乳児は足裏を叩く
  2. 胸骨圧迫の深さ:胸の厚さの三分の一を押す
  3. 人工呼吸の方法:口対口鼻で人工呼吸
  4. AEDパッドの貼り方:胸と背中に貼る

方法kokyuu

  1. 反応の確認
  2. 119番通報、AEDの準備
  3. 呼吸の確認
  4. 胸骨圧迫開始(指2本で30回連続して圧迫する)
  5. 人工呼吸実施(大人の口で乳児の口と鼻を覆い、ゆっくり2回吹き込む)
  6. AED到着(胸と背中に貼る)音声に従い胸骨圧迫を中断する
  7. 電気ショック適用外の場合、AEDパットをつけたまま胸骨圧迫と人工呼吸を再開
    電気ショック適用の場合、乳児に誰も触れてないことを確認し、電気ショックボタンを押す。その後胸骨圧迫と人工呼吸を再開
  8. 救急車が到着したら、状況を引継ぎ、病院へ

 

ポイントaed

  1. 乳児は気道閉塞が起こりやすく、呼吸障害のリスクが常に高いので、人工呼吸を正しくしっかり行うこと。(おでこを抑え頭を少し後屈させる)
  2. AEDパッドを貼る際は、地肌に貼ること。粘着力が強いので、注意が必要。
  3. AEDパッドを貼ったら音声ガイドに従うこと。
    また、AEDパッドは一度貼ったら剥がさない!救急隊にAEDパッドを貼った状態で引継ぐ。

 

おわりに

冒頭でご紹介した通り、乳児の心肺蘇生は正しく早期に処置ができれば

救命率が高まります。この子を守らなければいけないと焦る気持ちは、

十分にわかります。だからこそ、できるだけ多くの人に心肺蘇生法を知っていただき、

産まれたばかりの小さな命を救っていただければと思います。

柏市では様々な救命講習を実施していますので、ぜひお問い合わせください。

【令和4年(2022年)8月1日掲載】

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執筆者:にじいろ救命女子

柏市消防局の女性職員による消防局紹介記事です。