更新日令和4(2022)年1月30日

Fan Fun KASHIWA

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突撃!イタリアントマト

1980年代前半

それは日本がバブル景気に突入する少し前のコト

今となっては「世の中が好景気に浮かれ始めて~」

なんて言われますけど、その時代に暮らす人はそんなコトは思わない

まだ20才代前半だったオレだって当然同じこと

好景気だとか浮かれるとか考えもしなかった

必死に「バンド売れないかな~」なんて考えてた時代

 

そんなとき、友達が教えてくれた

「六本木のイタリアントマトってカフェが流行の最先端だよ!」

へぇ・・・ああ、そうなんだ・・・

駆け出しのバンドマンに六本木なんて全く関係がない

でも爆風スランプのデビュー作を

六本木SONYスタジオってとこで録音してた

そのスタジオに行くためだけに六本木に通う時期があった

で、今日もスタジオだな~と六本木へ

そしてイタリアントマトの前を通過すると店内の様子が見える

そりゃ~もうオレからすれば別世界です

キラキラときらびやかな光景が広がってましたね

 

店内には大きくて長いテーブルがたくさん並んでいる

そう、ハリー・ポッターの魔法学校の食堂みたいな感じ

イケイケのキレイなお姉さん達がワイワイと

楽しそうにケーキを食べてる

まあオレも1000円払えば六本木イタトマで

コーヒー飲んでケーキを食べるコトは出来ましたよ

でも、なんか「六本木の最先端」って圧力がすごくて

とてもじゃないけど店内には入れませんでしたね

前を通ってスゲェなぁ~スゲェなぁ~と思うだけでした

 

1

  ファミリかしわ1F イタリアントマトCafeJr.

 

そしてフト気が付けば

千葉県・柏市にもイタリアントマトがあるじゃないですか!

ええ、知ってました、昔から、あるのは知ってました

でもオレは近づいちゃイケナイ場所だと思い込んでました

あの六本木イタトマのイメージが強烈だったんですよ

 

でもね、人間、いつかは越えなきゃいけない壁がある

長い人生、克服しないと先に進めない時もある

そんな難問から逃げちゃいけないんだ!

そうだ!そうなんだ!

オレはイタリアントマトに勝つ!

 

オレは意を決して店内へ

やった!やったぞ!第一関門を突破したぞ

だがこれから先が難関だ

コーヒーとケーキを注文しなければならない

だが六本木のトラウマがオレの邪魔をする

御先祖様!オレに勇気を与えたまえ!

 

オレは声の震えを抑えてバイトの女子高生(オレの想像)に注文した

「コーヒーとカップケーキ・・・く・・・くんさい!」

バイトのJKは何もなかったように業務をこなす

ふ・・・バイトのキミにはわかるまい

オレが数十年の時を経てイタトマに入店したコトを!

勇気を振り絞って注文したコトを!

笑いたければ笑うがいい

友達と「今日ね挙動のヘンなオジサンが来たよ」

とネタにすればいい

だがオレは入店したのだ!注文したのだ!

イタトマに勝ったのだ!ハ~ッハッハッハ!

 

2

 

ふむふむ、これがイタトマのコーヒー&ケーキか・・・

やっと、やっと、あの六本木の悪夢を振り払う時が来た

いやなんかもう、いつの間にか悪夢になってますが・・・

まあいいか、イタダキマ~ス!

ズズズ・・・うむ、コーヒーだ

オレは思わずつぶやいた

 

この一杯は人間にとっては小さな一杯かもしれない

だが人類にとって大きな一杯なのだ

(パッパラー・ニール・アームストロング 1960~)

 

やはり偉業を成し遂げるとこの言葉を使ってしまう

よし次はカップケーキだ

カプッ・・・うむ、カップケーキだ

この一口は人間にとって・・・え?もういい?

了解です!

 

3

 

さ、そんなワケでオレも一歩前に進めました

もしイタトマが柏になかったらオレのトラウマは消えなかった

そう考えると恐ろしいです

ありがとう!イタリアントマト!

ありがとう!我が故郷、柏マイラブ!

 

(つづく・・・イタトマは永遠に不滅です!)

 

【令和4年(2022年)1月31日掲載】

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