柏は女子ラグビーがアツい！後編〜麗澤中学・高等学校女子ラグビー部編〜

小泉総監督。

前回ご紹介した「千葉フロックスかしわ」と深く連携しているのが麗澤中学・高等学校女子ラグビー部（以下、麗澤女子ラグビー部）。4年前の2017年に新しく廣池学園が女子ラグビーに力を入れるべく設立しました。ラグビー専用のグラウンドを作り、女子だけでも練習できる環境を整えました。千葉フロックスかしわも連携して練習をしたり試合に出場したりできる仕組みができています。

その軸というべき重要な人物が、千葉県内のラグビー界、全国的にも有名な小泉幸一総監督です（以下、小泉総監督）。自身も日本代表を経験している元ラグビー選手であり、市立船橋高校や我孫子高校など、ラグビー部のなかった公立高校にラグビー部を作り強くしていった実績が数多くあるすごい総監督なのですが、この総監督が中心となり麗澤女子ラグビー部がスタートしました。新たにラグビー専用のグラウンドが作られ、小泉総監督の元ならと優秀な教え子であるコーチ達も集まり、最高の環境は整いました。するとそこでラグビーをやりたいという女子がどんどん集まり、現在は中高合わせて20人の部員がいます。

「65歳で夢を見させてもらっている」

「このグラウンドは俺にとってリビングのようだ」

と、笑顔で生徒達を見つめながら総監督は言います。そして今やっと下地ができてここからがスタートだと。練習中、総監督が多く口を出すことはありません。ラグビーはグラウンドに入ったら全部自分たちで考えてやっていく競技だからだと。時間はかかるけどそうやって強くなっていくそうです。ポイントポイントで重要な部分は小泉総監督やコーチが入っていきますが、あとはチームみんなでいろんなことを考え練習している姿がとても印象的でした。

まずはグラウンドに挨拶をする、グラウンドに来た人を大切にする、人だけではなく道具に感謝する。そこから始まりあとは自分たちで考えて練習をし、組織的なことをしっかり教えてもらう。ラグビーという競技の醍醐味を全てしっかりと生徒達に知らず知らずもうちに教え込んでいる小泉総監督は素晴らしいと感じました。

高校3年生でキャプテンの相田由佳さん（あいだゆかさん）は、中学校はラグビーの名門、茗渓学園にいましたが、女子ラグビーができる環境を求めて麗澤高校に来ました。とにかく日常生活においてラグビーを思いっきりやりたかった、そのための環境がここには全て整っていたと。小泉総監督にはプレー面だけではなく、人としての礼儀や組織的なことを教わったことが人として大きな成長につながり、それがラグビー人生においても大きく成長できたと話してくれました。目指すは日本代表。大いに期待できる選手です。

また小泉総監督の教え子で高校時代はアジアユース代表にも選ばれた及川由季さん（およかわゆきさん）は現在、麗澤幼稚園で非常勤講師をしながら、女子ラグビー部のコーチもしています。自身の経験を生かした指導でコーチとして女子ラグビーを盛り上げています。自分の時では考えられないくらい最高の環境だと驚きつつも、全国優勝するにはまだまだ頑張らなくてはいけないと喝を入れます。これだけの環境を整えてもらっているからこそ、もっと頑張って期待に応えなければ！と。

 

柏にもう一度ラグビーブームを！

またこのグラウンドは土日は地域の方にも開放しています。朝から晩まで小さい子から大人までラグビーを通じて賑わっています。このような地域との結びつきも今の時代は大切だと小泉総監督は強く語ってくれました。令和3年5月4日に柏駅西口で行われた街を綺麗にするゴミ拾い活動も部員みんなで参加するなど、地域貢献活動にも力を入れていきます。そうやって地域の人の応援もどんどん増えていくのだと思います。

千葉県内の中学高校はラグビー部が少なく、麗澤のように専用のグラウンドがあり女子だけで練習する環境が整っている学校がほとんどありません。もしかしたらここから日本の女子ラグビーが変わるかもしれません！柏にもう一度ラグビーブームがやってくるかもしれません！もしかしたら柏ハカの女子バージョンが見られる日も近いかもしれませんね。

 

最後に小泉総監督が思う麗澤女子ラグビーの目標を伺いました。

まずは強くするだけではなくラグビーを楽しめる環境を整えてあげたい。そしてそれぞれのステージでラグビーだけではなくしっかり人生を歩んでいけるようにする。

あぁ、この総監督の元だからこそ強くなっていくんだなと改めて感じました。柏の皆さんで麗澤女子ラグビーが盛り上がり日本一になる瞬間を見届けましょう！！

せ～の！「かしスポ応援したいっっ！！！」